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てんびん座、O型、人生だらだら、そんな私の記録です。映画とおいしいものがすき。

by chikat

「遠くの空に消えた」

「遠くの空に消えた」九段会館で鑑賞
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行定監督のオリジナル脚本で描くファンタジー。だと思いますが、今までにあまり類をみないドラマとファンタジーが混ざり合った不思議な作品。みていてトンマッコルを思い出しました。人里離れた村の人たちの生活と戦争をかみ合わせた手法は今回のUFOと空港建設というテーマと似ているような気がしました。多分行定監督の描きたかったこと、てんこ盛りでこれが真の行定ワールドなのかもしれません。主人公は表向き子供たちなんですが、一方で昔の子供たちにもスポットが当てられていてみんな同じような時代を過ごしたということも描かれています。みていて、いやな気持ちになることは全くないのですが、といって終わったときに印象が残るものの、心に残るものはほとんどありません。映像もきれいで田舎の広大さも感じ取れるし、森の中の不思議なスピリチュアルな雰囲気も感じ取れますがなんだかすっきり感がありません。登場人物が多すぎるのか、特に大人は全員コスプレみたいなキャラクターの強さだし、子供に任せるには子供向けというレベルでもありません。なのでつかみ所がなくなっちゃったのかな。
3人の天才子役たちの競演というのがうたい文句のようですが、神木くんはかなりおとなしくて、いつもの神童のような演技はあまり感じられません。まあ、その品の良さと美少年ぶりが立っているだけでも神木龍之介としてブランド化しているよう。その分もう一人の男子ささの友間くんの天然の演技が観客を釘付けです。笹野高史さんの息子さんだそうですが、とにかくこの先有望な新人君の登場です。このままいい役者、たとえば松山ケンイチくんのような若手に育ってくれることを祈ります。大後寿々花ちゃんは「SAYURI」の頃よりすっかり少女らしくなっていて、かわいいです。
この時代の大人も子供もよく事情を聞いていると両親がそろっていなくて父親がいなかったり母親がいなかったり複雑な環境で育っていて孤独ななかにいるんだななんて少し考えさせられることもあったりしますが、きになったさわこ先生はその後どうなったんでしょう?
★★★★★★☆☆☆☆
by chikat2183 | 2007-08-07 23:18 | 映画2007