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てんびん座、O型、人生だらだら、そんな私の記録です。映画とおいしいものがすき。

by chikat

「アルゼンチンババア」

「アルゼンチンババア」九段会館で鑑賞

開映前に精神科医で作家の奥田弘美さんの講演がありました。テーマは「ココロのデトックス」仕事柄だかがんがん喋るのだけど、商業ベース(著書作品)に乗っているのがミエミエで本気で聞く気分になりませんでした。「この作品をみることによってデトックス効果が生まれる」とか「主人公たちがアルゼンチンババアによってデトックスされる」とか自分の著書以外でも宣伝するのはわかるけどどうもそんな風には受け取れませんでした。私がひねくれているからなのかなあ。
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よしもとばなな原作の小説の実写化。というだけで興味がわきます。よしもとばななの作品はわりとたくさん読んだけれど(めずらしい?)、この作品に関しては原作を読んではいません。タイトルからしてすでに奈良美智のイラストが使われているのでばなな作品というのがわかります。(必ずしも彼女の本に何が何でも奈良美智のイラストでありませんが。)父母娘、三人家族の中で母が亡くなっとき、他の二人の受ける衝撃は計り知れないけど、そして落ち込みどうやって元通りの自分を見つけるか、本気で考えたらお父さんは蒸発しちゃうし、かなりへこんでしまうストーリーながら、そんな重たさを全く感じさせません。そこでこの作品がファンタジーなんだと実感します。確かに堀北真希ちゃんもがんばっているし、役所広司は後姿に哀愁を漂わせ、見た目も汚くてよれよれのお父さんをよくやっていたと思います。でもなんといってもこの不思議人間アルゼンチンババアを演じた鈴木京香の浮いた存在感は絶品。この世のものとは思えない完全に浮いているのに彼女は天使なんだと思いました。天使というか聖母マリアというかそんな存在。とにかくキレイなんです。ババアというには年齢不詳、顔にシワが1本も無いの。同年代の一般人のお母さんだってああは行かない。とにかくすごい美しさ。それに画面が物凄くきれい。解説によれば黄色っぽい色彩と書いてありますがそんなにこだわって黄色!って感じはしませんでした。そして海。癒し系作品らしいけどそこまで癒される作品とも思えなかったのはよしもとばななのちょっとダークな世界があったから?それでも心にグサグサつきささる台詞もたくさんありました。私はココリコ田中の「お母さんの誕生日は君の誕生日、お母さんが生まれなかったら君は生まれていないんだ。」というのがかなり来ちゃいました。一つとっても残念だったこと。パフュームをみたばかりなので余計に感じたことかもしれませんが、アルゼンチンババアの住む家のまわりだとか、彼女自身だとか、においが全く伝わってこなかった。どういう風に臭いのか。草の青いにおいなのか、香水のにおいなのか。臭いだっていろいろあるのに何のイメージか全然!癒されようとか思わないでよしもとばななの小説を読む気分できがるにみて楽しめる作品。
★★★★★★★☆☆☆
by chikat2183 | 2007-03-09 22:14 | 映画2007