「ぼくを葬る」
2006年 04月 12日テーマがはっきりしているので全編がとてもわかりやすかったですが、自分のことと重ね合わせてしまったところがありました。ある日突然「余命3ヶ月」といわれた場合自分はどうするか、この主人公のロマンは結局身近な事を何気なく写真にしていたようですが、それは彼がプロのカメラマンだからであって自分にはそんなことが出来るとは思えません。今急に私が余命3ヶ月といわれて悲しむ人はいるだろうか…、なにをすればいいのだろうか、色々な人たちにお別れをしに行くだろうか、人を許すだろうか…。彼は30さいそこそこの若者ですからそれより人生を多く過ごした私とは立場が違うのですが…、そして彼は同性愛者であることも重要なポイント。最近みた「ブロークバック・マウンテン」よりもハードな生々しいハードなセックスシーン。そして余り見たことの無い子供のいない夫婦とのますます生々しいシーン。こういうシーンフランスではアリですか?少々見ているのがきつい感じすらしました。名女優ジャンヌ・モローふんするおばあちゃんと孫のシーンは愛情がストレートに感じられましたがそのほかの人との係わり合いは彼が自分の人生を語らないので一方的な愛情しか語られませんでした。全編彼の目線からの物語なのです。自己中心的な感じを受けない事も無かったのですがなんか受け入れられられます。結局自分も何もせずにブラブラしちゃうんだろうなあ。全体的にとっても重たいんだけどちょこちょこ散りばめられた軽いノリのほのぼのとしたシーンやかわいいシーンなどほっとさせるところもありなかなか良く出来ていると思いました。この年になるととっても自分の余命について思ってしまいますが今できる事は何でもしておきましょう。楽しい事も辛い事も何でも受け入れる、それが自分の人生。と思うようにしています。主人公を始め、素敵なフランス人がたくさん出てきます。男といわず、女といわず…、ビジュアル的にもOKでした。★★★☆☆