人気ブログランキング | 話題のタグを見る

てんびん座、O型、人生だらだら、そんな私の記録です。映画とおいしいものがすき。

by chikat

「南極日誌」

「南極日誌」 新宿明治安田生命ホールで鑑賞

これは…、ホラー映画?では無いですよね。普通に南極探検の普通のアドベンチャーものだと思っていたのです。しかし、割と始まってすぐに???みたいな映像が流れてあ、ホラー?なんて思い始めてしまったのです。監督が言いたかったのは人間が極限の状態になるとどうなるかということだと思うのですがああいうホラーみたいな目玉とか白い腕とかそんな表現方法ではなく、台詞や演技で見せて欲しかったと思います。と書いてしまうと結論付けてしまう見たいですが。作品は南極到達不能点に向かう韓国探検隊のお話です。到達不能点=地球上で南極のどの海岸線からも遠く到達することがもっとも困難とされる地点。そんなとんでもない地点を目指す隊員6名。行けども行けども南極の白い氷の上を歩き続ける。途中、イギリス探検隊が1922年に残したとされる『南極日誌』を発見した後不吉なことがたびたび起こり始めていく…。きっと南極だから見ていて寒いんだろうなあ、こんな暑いときだから涼しくなっていいかも、なんて思っていたのですが、本当に怖いです。人間は極限になると幻覚を見たり判断力をなくしたり。実際そうなるんだろうな、というのも理解できます。南極は夏と冬しかなく、夏は太陽が照り続け白夜で夜が来ません。しかし、マイナス80度とも言われる南極で活動をするためにはこの夏の時期を利用するしかないんですね。逆に冬は夜が続くので活動は出来ません。でもなあ、なんであんな思いをして探検するのかなあ。絶対にしたくないですよ。見ていてそれしか思わない。景色もほとんど白一色の世界、電子機器も使っていたけど途中で壊れ当てにならず、道に迷ってそれでも歩き続け、凍傷になっても歩き続け…。何が楽しいんだろう。途中からラストは見えてきちゃったけど死を背負って前人未到の地にたどり着くことにどういう意味があるんだろう。ソン・ガンホはいつもながらいいです。いろんな役の彼を見たけど、今回は笑いも無く本当は力のある信頼できる隊長なんだけどそんな彼でも弱い人間になっていく過程が上手です。ほとんど無表情で黙々と歩いている。マドンナ役(?)のカン・ヘギョンは全く意味なし。必要の無い役だったと思います。精神的に追い込まれて恐怖の中に陥れられます。
ホラーのようでホラーじゃないんだけどホラーより怖いです。★★★☆☆
by chikat2183 | 2005-08-10 23:46