「ドリーム・ガールズ」
2007年 03月 11日さっさとレビューすれば良いのに…、と思いつつ、今になってしまいました。
今になって思えば、前評判の高かったジェニファー・ハドソンの歌唱力、表現力もさることながらその声量と音域のパワーに圧倒されました。賞を獲って当然といえば当然。おそらく演技というよりはこの歌で賞を総なめしたんですね。演技も映画も初めてという新人が大きな賞をみんなとってしまうってすごいです。だって新人賞という限られた土俵ではなく大きな土俵でベテランたちを差し置いて賞を獲ったんですものね。この先が楽しみな新人さんです。
ストーリーはかつてのダイアナ・ロスとシュープリームスの確執をミュージカルとしてドラマ化。仲間同士とか男女間とか多方面からどろどろしたものを割りとあっさりとストーリーにしているのであまりいやみがありません。日本人はきっともっとどろどろしたのが好きかもしれません。がアメリカ人はそういったメロドラマ的な要素ってどうなんだろうと考えたけど、これはミュージカルだからあっさりとできたのであって普通にドラマにしたらすごいものになったかもなんてふと思いました。みんな自分が!っていう意識丸出しですものね。たしかにビヨンセは綺麗で可愛いけど歌のパワーでどうしてもジェニファー・ハドソンに目が行ってしまう。そして、とにかくジェニファー・ハドソンという女優を見ざるを得ない状況にさせたマスコミもすごいと思うし。いつもよりも断然良いと思ったエディー・マーフィーですらかすんでしまったのはちょっともったいないかな。ジェイミー・フォックスも裏がありありのいやらしさだっだし演技的にも視覚的にも全く問題がない作品だったにもかかわらず、作品全体がジェニファー・ハドソンに全部食われてしまったわけですね。一見楽しそうな内容なのに実際は…、とギャップがあったのかも。でもかつてのダンスミュージックとか聴けて楽しかった!みる価値のある作品だと思いました。
★★★★★★★☆☆☆