「サンキュー・スモーキング」
2006年 09月 29日タバコ業界の広報主任の奮闘記。なんとも軽快、巧妙。言葉が武器であることを思い知らされてきました。しゃべりの上手な人はやっぱり頭の回転が速くてこういう人を頭がいいというのでしょう。台詞命の作品なのに字幕が白い色に乗っかってまた読みにくい状態を作ってしまっていたのは限りなくもったいない。アーロン・エッカートはとてもこの役がはまっていて面白かったです。演技をしていると言うよりも台詞をしゃべってるという感じの作品なので、顔の表情とかすごくみてしまったのですが、表情より彼のあごの割れ目がものすごく気になってしまいました。不謹慎なみかたでした。なかなかイケメンなのに。出演者も芸達者な役者がそろっていてところどころ笑わせてくれます。でも基本的にはコメディではないと思う。あくまでも彼の口を武器にしたドラマ。途中ケイティ・ホームズに裏切られて(というよりはめられて)口は災いのもと、というシーンもありましたが、へこみもあるけど立ち直りが早いと言うことがすばらしいです。それぐらいスパッときりかえられる頭脳を持ちたいです。ま、いまさら無理なのですが。
実際にタバコ業界にあんなスポークスマンがいるとは思えないし、そんなところに目をつけたところがまたすごいと思いました。彼は喫煙かであったので拉致されてニコチンチップで命を狙われても助かったわけですが、自分ではよーーーくみていたと思うんだけど誰一人タバコをすっていたシーンは無かったと思います。それでこの説得力もすごいと思います。
「愛煙家は命の次にタバコが好き」なんだって。たとえ、肺がんで命を落としたとしてもそれは自業自得でタバコが無かったら生きていてもつまらない。とか。愛煙家のタバコによる癒し効果も大きそうです。ってこれは身近な愛煙家にきいたハナシ。私は人生長いながらもほとんどタバコとは縁が無かったのでわかりません。本当に嫌いなんです。タバコのにおい。ウチは家族が多くてもタバコを吸う人間は一人しかいないのですが、コイツが歩くと家中くさくなります。困ったもの。嫌煙者のほうがこの作品面白いかもしれません。結局は禁煙しろ!というメッセージに聞こえるから。★★★☆☆