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てんびん座、O型、人生だらだら、そんな私の記録です。映画とおいしいものがすき。

by chikat

「アメリカ、家族のいる風景」

「アメリカ、家族のいる風景」よみうりホールで鑑賞

ヴィム・ベンダース監督作品。ああ見たことあるよ、と思っていたらば何も見たことは無いようです。でも、予想通りといえばそんな作品。ただ、見ただけでは主題がつかめませんでした。共感できるのはママかな。まだ見ぬ子供に会いに行く、シネスイッチで上映するというので落ち着いた趣のある作品ですっごい涙の感動作かと思いこんでいましたがちょっと裏切られたかな?もともとロードムービーはすきなのですが、ロードといってもあまり情景の変化は感じられませんでした。アメリカの広大さ、その中にポツンと点在する田舎町。真のアメリカを感じさせる情景がありました。アメリカ=NY=大都会。じゃあ無くって限りなく続く田舎です。で、殆ど田園風景でなくて土色なんですね。人間なんてちっちゃいぞ!と思わせる広さ。その中でエレキギターの単音が心の中にぐさっと突き刺さってくる。主演のサム・シェパードは脚本も担当しています。家に帰ってきてから、いったい何をいいたかったか調べたところ、『家族として修復するチャンスはある』という事なんだそうです。わたしのこのレビューを呼んでも納得は出来ないと思うけど、作品を見てからだったら、ああそうなのね。とおもわせるでしょうが、ちょっとインパクトが足りないかな。というのは主人公のハワードに共感がもてないのです。いきなり仕事の途中に蒸発するところから始まります。何十年ぶりに母親に会いに行くわけですがこの母子の愛情はちょっといい感じというかごく当たり前に見えました。母⇒子、子⇒母。血の繋がりをはっきり感じられます。ずっと会って無くても、どんなにひどいゴシップ記事が出ていても、ママはその全てをスクラップしているんですね。そしてここで会った事の無い息子がいる事を知り、会ってこようと思うわけです。モンタナにいるかつての愛人を演じているジェシカ・ラング。表情、立ち振る舞いなどこの作品の中で一番存在感を見せました。カッコいいです。そして息子に会うけど息子は父親として受け入れられず反抗する。対照的に娘と名乗る女の子も現れ、こちらは会いたくて仕方なかったという。この対照が監督と脚本の言いたかった事だったのだと後から理解する事が出来ました。確かに自分がその立場だったらどっちだろう、父とすればどう受け止めればいいのだろう。とは思うけど、現実にはそうそうあり得ないシチュエーションだったので物語として捕らえることにしました。ストーリーよりも風景や音楽に気をとられた作品でした。★★★☆☆
譲ってくださったwakoさんありがとうございました。
by chikat2183 | 2006-02-07 22:16 | 映画2006