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てんびん座、O型、人生だらだら、そんな私の記録です。映画とおいしいものがすき。

by chikat

 NINAGAWA「十二夜」7月大歌舞伎

7月大歌舞伎 NINAGAWA「十二夜」 歌舞伎座で鑑賞

7月9日(土)夜の部 見てまいりました。シェイクスピアの同名の戯曲(小田島雄志訳)を日本の伝統の歌舞伎の脚本に書き換えて世界の蜷川幸雄氏が演出するという話題の舞台です。緞帳が上がるなり全面鏡の舞台はこれは何か起きるぞ…という期待が募ります。「十二夜」は1600年ごろの作品です。「十二夜」というのはクリスマスから数えて十二日目、3人の博士がキリストの誕生を祝ってベツレヘムを訪れた日、(1月6日)のための作品でシェイクスピアの3大喜劇とよばれる「お気に召すまま」「空騒ぎ」と並ぶラブコメなのです。って、だから何で十二夜なのよ。と思った私です。シェイクスピアと言えば三大悲劇が有名だけど題名を聞くとなるほどね。と納得はする。でも私はシェイクスピアの知識はないのでだめかな?と思ったけど。イヤホーンガイドも借りたし何とかなるさ。と気軽に見ていたのですが、歌舞伎特有の言い回しが無く、スーパー歌舞伎を思わせる文語調の話口ではない普通の口語体の会話なので聞きやすく意味もわかりやすい。そして邦楽が少なく流暢にチェンバロが音楽を奏でています。笑っちゃうのが配役でヴァイオラ=琵琶姫 シザーリオ=獅子丸 セバスチャン=斯波主膳之助 マルヴォーリオ=丸尾坊太夫 フェステ=捨助………、と原作の名前をすべてもじってあるわけです。序章から第二幕へ紀州灘沖合いの船のシーン、菊之助の早代わり(男女の早代わりなので大変そう)が見事で観客一同既に舞台に釘付けになっております。この舞台、菊之助がメインなのですが若くて美しい。男をやっても女形をやっても美しい。3列33番から見ているのでのめりこみそうです。ってたぶん5月大歌舞伎見たときと何故かまったく同じ席なんですけど。こんなことってあるんでしょうか?切符取ってくれた人まったく別人。松緑がアホの役なんだけど歌舞伎のくせに赤いブーツはいててかわいい。いつも口を空けて視線も行っちゃってて彼もこんな役やるのね、でも重要人物ですから。亀治郎の女形と菊五郎の存在感は言うまでもあらず。ラブコメなので笑いも取れるしこれからはこういう歌舞伎がアリなんだと思わせる楽しい作品でした。
受付に富司純子さんがいて、おばちゃんたちが写真写していいですか?ときいていたけど、あっさりダメです。と断られてた。かわいそうなおばちゃんたち。
by chikat2183 | 2005-07-15 19:04 | 舞台